介護職は中高年失業者の受け皿になるのか

失業者は一度は必ず介護の仕事を考えるはずです。
なぜなら、介護の道に進むかどうかはさておき、介護業界が一番就職し易いと聞いているからです。本当に一番就職し易いかどうかはわかりませんが、世間では介護の人手不足は周知の事実です。

ハローワークの職業相談でも確かに職員から介護関係なら就職しやすいと聞きました。ただし、介護職に就くには「ホームヘルパー2級」、「介護福祉市」、「ケアマネージャー」等の資格が必要です。介護の道を志すのであれば、まずは「ホームヘルパー2級」を取得する必要があります。

「ホームヘルパー2級」は「職業訓練」としてハローワークでも条件付きで紹介してもらえますし、自分で学校に通って取得する事もできます。時間と費用さえあれば基本的にどなたでも取得できます。

しかしながら、介護職で重要なのは資格取得よりも本人の適性ややる気である事はいうまでもありません。
就職しやすいからといって安易に介護の道に進むのは得策ではありません。

介護職に携わる方々の現状を調べてみると、大変な苦労をされている事がわかります。介護は人の役に立ち、感謝されるやりがいのある仕事には間違いないのですが、力仕事、重労働、低賃金、精神的苦痛が伴う事もある大変な仕事のようです。

本来なら管理人は未経験なので語る資格もありませんが、それでも色々調べてみると、「常に腰を痛めている」、「罵声を浴びせられる」、「夜勤長時間労働がキツイ」、「下の世話がいまだに慣れない」、「いくら働いても給料が上がらない」など、いわゆる3Kの側面が強い仕事との事です。もちろん、介護の仕事を一切した事がない管理人が語るのはおこがましいのは重々承知していますが、これらの実態はあながち嘘ともいえないようです。

特に給与面については一般的なホームヘルパーの場合、月に手取り十万円台前半が相場です。勤務状況によってもちろん個々の給与は異なりますが、夜勤を入れても総じて低賃金の場合が多いです。一家の大黒柱ともなればこれだけではとても家族を養って行く事はできません。例え介護業界が人手不足で就職し易いとしても、生活していくだけの収入がなければ躊躇してしまいます。

また、いくら人手不足とはいっても介護という職業上、男性が敬遠される場合があります。力仕事で重労働とはいえ、人が人をお世話するのですから、介護される女性には敬遠されるのは当然です。特に年配の介護される側の女性にしてみれば男性がいくらヘルパーとはいえ、体に触られたくはないと感じる事もあるでしょう。下の世話や入浴介護などもっての外と考えるかもしれません。男性のヘルパーも徐々に増えてきてはいますが、男女の性差による問題は介護能力や技術ではどうしようもありません。男性のヘルパーに対して理解も広がりつつありますが、中高年の男性がいきなり介護の世界に飛び込むには相当の覚悟と勇気が必要だと思います。

「介護職は中高年失業者の受け皿になるのか」への2件のフィードバック

  1. 特養にリハビリ職員として勤めていたものです。
    記事にはおおむね同意ですが、中高年の再起という意味ではこういう方法もあると知ってもらえたらと思います。

    介護の現場では介護士も不足していますが、同時に看護師も不足しています。施設によってはマジメに働く介護士に対して準看護学校入学への支援を行っています。

    介護士として入職し、準看護学校への支援を受けて準看護師になる道もあります。35~39歳くらいであれば問題ありません。やる気さえあれば開く道もあるということで、知っていただければ幸いです。

    返信
    • ジャッカル様
      コメントありがとうございます。経験者ならではの貴重な具体的な情報に大変感謝致します。なるほど介護士から看護師という道もあるのですね。資金面の問題もあるかもしれませんが、何かしらの支援を受ける方法もあるようですね。

      返信

コメントする

CAPTCHA