製造業の正社員と非正規社員‐時代は正規雇用から非正規雇用へ

就職活動を通して痛切に感じたのは、いかに製造業における正社員雇用が少ないかという事です。
今年は2度に渡る離職を経験し現在は無職なのですが、雇用状況がいかに厳しいか身に染みて感じています。
つい先日はシャープが台湾企業に出資を交渉し、5000人規模の人員削減を行うと発表しました。工場の稼働率は低迷し、工場周辺の繁華街は不景気で静まり返っています。

 

一昔前、高度経済成長時代ならシャープといえば飛ぶ鳥を落とす勢いの優良企業でした。シャープの様な大企業に勤めていれば人生安泰だったといえるでしょう。一生懸命働けば食べるのに困らず、家族も養えてマイホームも買う事ができるという時代は管理人の親の世代、団塊の世代の時代だっともいえます。

 

一方、今は一生懸命働いても給料は上がらず、雇用期間も有期の契約社員やアルバイトなど非正規雇用が多く、将来の希望が持てない時代になりました。シャープに限らず、どんな大企業に勤めていても明日はどうなるかわからない、一寸先は闇の世界です。

 

そんな中で安定した雇用の中で無事に定年まで勤め上げる事ができれば良いのですが、勤務先の企業が倒産したり、業績悪化でリストラされたり、心身不調から離職せざるを得ない場合、往々にして茨の道が待っています。
自業自得ではないかと思われる事例ももちろんありますが、現在の雇用情勢はほとんどの人を不幸にさせている状態です。失業したくてしている人はほぼいませんし、誰も好んで失業者になっているわけではありません。生活保護受給者も200万人を越え、不景気の影響は一向に収まる気配はありません。

 

不景気は企業の雇用形態を一変させ、今では雇用の3分の1が非正規雇用となっています。失業中、求人雑誌を頻繁に見ましたが、特に製造業は全くといって良いほど正規雇用はありません。今は派遣社員、パート、アルバイトが主流となり、企業の雇用調整弁として非正規雇用が常態化しています。

 

一体、このような雇用情勢の中でどうやって今の労働者は将来を考えたら良いのでしょうか。3ヶ月先、半年先に仕事があるかどうかわからない状態で、どうして結婚やマイホームを買う事ができるのでしょうか。自己責任、自己責任というけれど、企業が工場を海外移転する中で自分も海外移住できるわけではありません。
管理人は中年当初に失業し、これからの身の振り方を真剣に考えています。ただ生活費の為だけに場当たり的に就職したのでは無事に定年を迎える事ができない気がしてなりません。

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