管理職の適性について②‐全ての人が管理職に向くわけではない

前回、「管理職の適性について①」では管理職の適性がなければ職を失う危険性もある事を述べました。

ある程度の勤続年数、年齢を重ねてくれば、どうしても管理職としての役割が期待されるからです。

とはいうものの、全ての労働者が管理職になれるかといえばそんな事はありません。

現実にはごく一部の人しか管理職になれないわけで、ほとんどの労働者は役職にもつけないのです。

管理職につけなければ仕事を失うのが本当なら世の中は失業者で溢れかえってしまいます。

ここで述べている管理職は必ずしも肩書きとして目に見える形での役職だけではありません。何年も勤めていれば先輩として新人の教育も任されたり、部下をまとめる事を求められます。肩書きがなくても、それは既に管理職の仕事に他なりません。肩書きの有るナシに関わらず、管理職の資質は求められてくるわけで、これは避けては通れないのです。

さて、こうした管理職のスキルは普通は経験、歳を重ねるごとにある程度は育成されてきます。仕事の能力、経験値がレベルアップしていけば、多少ぎこちなくても形にはなっていくものです。

しかしながら、ある程度のレベル以上になるとそれ以上はどうしても個人の能力や資質、そして性格も深く関係してきます。管理職に向かない人は当然いるわけで、その適性を自分自身で把握しておく事は極めて大切です。

なぜなら、自分自身に管理職の適性があるかどうか自覚がないと、自身の職業人生で行き詰る事になりかねないからです。

どれほどの管理能力が要求されるかは職場によって様々ですが、業種・職種によって相当な違いがあります。

仮に職場を変えることになった場合、一般的には同業種よりも異業種への転職もしくは再就職の方が困難です。要求される管理職の適性は異業種ではかなりの違いがあり、ある程度の年齢に達してしまってからでは修正がきかなくなってしまいます。管理能力は容易に身につくものではありませんから、スキル修得の機会の損失はできるだけ避けたいものです。

一方、自分は管理職に向かない、管理能力に乏しいと自覚しているのならば、それに応じた職業人生を考えなければなりません。

この職場、業種では自分は管理職は無理だと自覚したのならば、いずれ必ず壁にぶち当たります。努力次第で何とかなると思うなら頑張る事も正しいと思いますが、自分でどう考えても向いてない、無理だと直感で感じたならば概ね真実だと考えて間違いないはずです。

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