再就職先を早期離職しない為に‐妥協と焦りで内定に飛びつかない

闇夜の失業生活を経てようやく再就職を果たした時の喜びは計り知れません。

辛く苦しい失業生活は心身を蝕み、うつ病になってしまう人も少なからずいます。

それほど苦しい失業生活で内定をもらい、やっと失業を卒業できるとなれば、舞い上がってしまうのも無理はありません。

新たなスタートを切る事の期待もありますが、それと同時に不安が押し寄せてきます。

「はたして仕事がうまくできるだろうか。職場に馴染めるだろうか。続けていく事ができるだろうか。」と突然不安になってくるものです。

職を変える事は当然簡単なことではなく、やっと就職したとしてもすぐに辞めてしまうケースが多いのも事実です。

特に失業中の就職活動で採用された場合は再就職先を早期離職する事例が少なくありません。

その最大の原因は失業している事による「妥協」や「焦り」があるからです。

「妥協」とは「条件の妥協」を指しますが、在職中の転職活動と違い、失業中の無職での就職活動はどうしても条件が悪くなります。少ない給与で長時間労働だったり、正規雇用ではなく非正規でとか、残業代は一切出さないといわれたりと、およそ前職とはかけ離れた条件を提示される事は少なくありません。それもこれも失業中で無職である事が原因です。在職中であれば現職を引き合いに出して交渉する事も可能ですが、無職となると比較する給与がなく、雇用者側に足元を見られてしまうのです。「あなたは今仕事ないんだから、これで十分でしょ。これだけでも出してあげるんだから感謝しなさいよ。」と口に出してはいわなくても、やはり無言の圧力を感じるものです。失業者である以上、立場は圧倒的に弱く、不本意な条件でも就労せざるを得なくなります。不本意な条件で就職するのですから、就職先で不満が出てくるのは当然の成り行きともいえます。

さらに「焦り」とは「失業している事の焦り」です。失業者は社会との繋がりが切れ、自分が社会から取り残されてしまったと感じています。このままでは自分は就職できないのではないか、失業者のまま生きていかなければならないのかと常に恐怖にさらされています。失業している事で自尊心を失い、もはや罪人であるかのごとく感じる人もいます。一刻も早く失業から抜け出したいと思う事で「焦り」が生まれ、十分吟味せず、例え怪しいなと感じたとしても焦って就職してしまうのです。

こうして妥協したり焦って就職して何事もなく勤められればいう事はないのですが、妥協や焦りから就職した場合、往々にして不満が出てしまいます。条件に納得しないままに働き出したり、焦ってよく調べもせずに就職してしまえば、「やっぱり違った」という事になりかねません。失業生活が続くと内定に飛びついてしまうのは仕方ありませんが、内定が出ても落ち着いて冷静に判断し、どうしても納得できないならば辞退する勇気も必要です。

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