警備員の仕事 #2

前回「警備員の仕事」で警備員の仕事内容について紹介しました。交通整理をするのではなく交通誘導をするという話や1日15時間労働も普通だという話をしました。15時間労働といっても実際には仮眠が5時間程度は入るので、実質的には10時間程度の勤務になります。これといった資格も必要なく、採用されさえすれば研修さえ受ければ働くことができます。

特別なスキルが必要というわけでもないので比較的参入しやすいのですが、逆にいえばこれといったスキルがなかなか身につかないのが現実です。もちろん、現金輸送の警備や社長のガードマンといった業務は全く別の次元の話で、ここで話をしている仕事は普通に道路で交通誘導したりビルの宿直警備をしたりする事です。
管理人の経験から申し上げれば、警備員の仕事は大変で貴重なものでしたが、高度な技術を必要とするわけではなく、実際には1ヶ月もすれば人並みに仕事ができるようになりました。全くの未経験者がたった1ヶ月で仕事ができるようになってしまうという事は、極端な話誰でもできる仕事という事です。誰でもすぐできる様になるなら、その後の技術的成長ひいては昇給も見込めないという事になってしまいす。
一般的に警備員の給料は固定されていて、多少の経験では給料は上がりません。警備業界では熾烈な過当競争が続いていますから、会社は徹底的に人件費を抑えて仕事を受注しています。採算ギリギリの水準で仕事を獲得してくるので、よほどの事がない限り昇給は難しいです。3ヵ月働いていても、3年働いている先輩と同じ給料という事も珍しくありません。実際に管理人働いたのは1年程度でしたが、昇給など全くありませんでした。
どれだけ長く働いても昇給もないとすればどうしても意欲は薄れてしまいます。管理人の場合は警備会社の正社員を目指していたわけではなく、当然非正規雇用の立場でした。当時は思ったような就職ができず、仕方なく警備会社に勤めたので、まさに腰掛け的存在でした。腰掛けなんて会社にしてみれば失礼な話ですが、まだ若かった管理人は非正規従業員して雇ってもらった次第です。非正規といってもフルタイムで1日8時間又は15時間は働き、週1程度の休みしかなかったと思います。それでも手取は少なく、時間も金もない生活を送っていました。
警備員の仕事を続けているとどうしても将来が不安になってきます。それはツブシがきかなくなるからです。極論として誰でもできる仕事なら、スキルは蓄積されません。確かに長年勤めていれば警備の仕事ではベテランになるかもしれませんが、他の仕事に全く応用することができません。一時的に勤めるのは良いのかもしれませんが、一生の仕事にするような感じでどっぷり浸かってしまうと後々転職もできなくなってしまいます。警備の仕事に限りませんが、やはりスキルが身につかないと昇給もしないし、雇用も不安定になってしまいます。

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