職業観の世代間格差‐仕事よりプライベートを優先する

長年仕事をして中高年に差し掛かるにつれて、何度も考えさせられた事があります。

それは「職業観の世代間格差(ジェネレーションギャップ)」です。

先輩、上司として一回り以上は歳の離れた新人を指導する事は度々あったのですが、これほど仕事に対する考え方が違うとは夢にも思いませんでした。

新人として部下につく者は全て男性で、大抵は真面目な仕事ぶりを見せるのですが、中には仕事に対する姿勢を疑う者もおりました。

入社して3ヵ月も経たない内に、毎週末になると具合が悪いといって朝電話を入れて休みます。平日休みが基本なので週末に休まれると困るのですが、前日に元気でも翌朝電話で休みたいと連絡をいれてくるのです。上司は新人だから大目にみてやろうとの事で3回までは黙っていたのですが、さすがに4回目ともなると私も注意せざるを得ませんでした。

具合が悪いといって休むのは本当なら致し方ないのですが、実は職場の同僚にデートで休んでいたという事を漏らしていたのです。仕事よりデートを優先して、会社を何度も休むなどとても私には理解できませんでした。

真実がわかっていたので、キツク注意をしたのですが、その新人は翌日から来なくなりました。それでも上司の計らいで欠勤というか、休養扱いとなったのですが、これで逆に私の責任として叱責される事になりました。

他の新人もここまで酷くはありませんが、似た様なものでした。

 

高度経済成長時代における仕事一筋、貪欲に突き進む働き方、考え方は今の若者、10代、20代の若者にはあまりないのではないかと感じざるを得ませんでした。恵まれた環境の中で生活してきたので、食べてさえいければ良いと考えてフリーターや非正規雇用の仕事を進んで選ぶ人もいます。

もちろん、正規雇用を望んでいる若者もたくさんいますし、非常にまじめに仕事に取り組んでいる者も大勢います。ですから一概にはいえませんが、私の今まで見た限りでは中高年の職業観とは全く異なるのが事実です。中高年と違うのは当然としても30代の中堅社員とも相当の違いがあります。

前日の新人の様に仕事より毎週のデートを優先する者もいれば、新卒で今まで一度も働いた事がない、アルバイトもしたことがないという者など、一回りしかほどしか違わない30代でも到底理解できないのです。

今まで恵まれた生活をしていたのか全く苦労を知らないのか、少し怒っただけで辞めてしまうなど精神的に弱い面も持っています。

その反面、興味を持ったり好きな事は覚えも早いし、仕事もできるようになる者もいます。

もちろん、いまどきの若者はと十把一絡げには語れませんが、中高年、さらに30代と世代間格差がある事は明白です。

いろんな世代が集まって職場を構成している以上、仕事をする上で職業観の世代間格差は理解はできなくても少なくても知っておく必要があるのではないでしょうか。

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