プロ野球選手の第2の人生を紹介するテレビ番組‐一般人の参考になる点は?

先日テレビでプロ野球選手が引退した後の第2の人生をどう送っているかという取材番組を放送していました。興味があったので見たのですが、正直な感想としては内容が薄すぎるとの印象を受けました。まあ視聴率を取る為の民放の番組ですから仕方のない事かもしれませんが、何も統計的なデータも議論も問題提起もなく、ただ「あの人は今どうしてる」といった事実報告に終始していました。

 

はじめは番組に期待する部分がありました。スター選手として活躍した選手が引退して現実の社会でどうやって生きていくのだろうかという事が、私達一般の社会人にも参考になる点があるかもしれないと思ったからです。一時は正社員として順調に生活してきた人がリストラ、病気、その他の原因により失業や非正規雇用に陥る事は少なくありません。順調にいっていた生活から躓いて不安定な生活をしている私達に何か参考になる点があるかもしれないと考えたのです。

 

しかし、番組ではほとんど参考になる点はありませんでした。ある元野球選手は職を転々として結局家業を継ぎました。もう1人の元選手は引退後すぐに家業をつぎました。ある元選手は野球のコーチとした後に有名人の定番の焼肉店を開きました。ある元選手は機械加工の工場勤務の末に設備の点検業に入りました。そしてある元選手は妻子を抱えて無職のまま職探しを続けています。家業を継いだというのは全く参考にならないし、それは有名人だから興味があるものの番組として成立するのかと疑問に思ってしまいました。有名人や芸能人がはじめる飲食店というものはその知名度や資産があるから成り立つものだし、工場、点検業務の場合もその知名度が就職に影響している事は否めません。最後の職探しを続けているという場合もプライドを捨てきれずにいる様子が窺えます。

 

こうして就職関係の視点で番組をみるとあら探しばかりしてしまうのですが、そもそもそういった眼でみる事自体が間違っているのかもしれません。あくまでも元プロ野球選手は今はどうしているのかといった単なる好奇心で見る事が正しい見方なのでしょう。

「プロ野球選手の第2の人生を紹介するテレビ番組‐一般人の参考になる点は?」への4件のフィードバック

  1. 私も番組見ておりました。
    人生の途中から全くの異業種で働くプロセス
    という点で、無職の自分に何か参考にならないかな
    という目で見ておりました。
    仕事していた時は、プロ野球の世界は厳しいなという好奇心で見ていましたが、いざ無職になると、全然違う目で見ている自分に切なさを感じました。
    ただプロ野球選手の場合、こういうリスクは最初から想定されているのに対し、最近の日本企業は安定という幻想を見せておきながら、いざ手のひらを返すのが解せません。
    外資系はプロ野球に近いイメージがありますが、日本企業は外資系のように出来高制なわけでなく、若いうちは安月給で年功序列賃金なわけですから、それはしがみつきたくなります。
    労働者をだます行為が一番許せませんヽ(`Д´)ノ

    返信
  2. スキーキャプテン様
    コメントありがとうございます。栄光のプロ野球選手が過去の栄光を断ち切って一般の社会人になるのは大変だと思いました。年功序列はもはや幻で若者を安月給で使う口実になってしまったようですね。10年、20年働いても今では簡単に首を切られてしまいますから、しがみつく事もできません。非正規雇用者は既に雇用者の38.2%との報道もありましたし、今後も増え続けるのではないでしょうか。消費税増税も控え、貧乏人は益々貧乏になるばかりです。

    返信
  3. こんばんは、ああいうプロがリストラの番組たまに放送してますねー
    一度プロで大金貰うと現役に固執し生活のレベルが落とせなくなるから現役に固執するとかよく聞きますね
    世間では消費税がまた上がりますがあれは今までの国の政策や政治家や役人達の無策のツケが一般庶民に回ってきた結果なんですよね、、
    もう10月ですが日がたつの早く焦りが募るばかりですが、お互いに前向きに頑張りましょう

    返信
  4. ミー様
    いつもコメントありがとうございます。我々庶民も収入が減っても生活レベルが落とせなくて苦労する話は良く聞きますね。元プロ野球選手の落差は桁が違うでしょうから順応するのは並大抵の苦労ではないのだと思います。消費税については焼け石に水のような気がしますね。40兆円しか歳入がないのに90兆円位の歳出が毎年あるんだから、結局歳出削減しなければ先日のアメリカみたいにデフォルトの危機に陥るかもしれません。寒くなってきましたので風邪など引かぬ様ご自愛下さいませ。

    返信

コメントする

CAPTCHA