「コンビニ」と「派遣」ばかりの求人情報誌‐雇用形態の構造的変化

相も変わらずアルバイト生活が続いていますが、求人情報誌は欠かさず目を通しています。
しかし、何度も感じるのですが、改めて就職の難しさを実感しています。まあ、就職の難しさというより時代の流れというか、雇用形態の構造的変化とでもいうのでしょうか。雇用形態の構造的変化というのは経済構造が根本的に変わってしまった事を意味しており、日本企業はバブル崩壊を経て世界的な価格競争の中で人件費削減を行ってきました。かつての正社員はほとんど派遣社員に置き換えられ、景気変動に合わせて調整される様になりました。求人情報誌は製造業を中心としてほぼ派遣社員の募集で埋め尽くされています。
また、小売業におけるコンビニ業界の勢いは凄まじく、日本国内には既に4万店の店舗があるのに更に増やして5万店に迫る勢いです。各コンビニチェーン店は毎年出店攻勢を続けており、飽和状態にあるにも関わらず、とどまる所を知りません。求人誌の欄には地域のコンビニが競い合って店員募集をしており、求人情報誌が現在の日本を物語っているような気がします。

 

さて、こうして求人情報誌を日本の経済構造を写す鏡としてみてみると、個人の力では及ぶべくもない時代の流れというか経済の構造的変化が窺えます。ワーキングプアと呼ばれる年収200万円未満の労働者は1000万人以上いるとされ、非正規雇用の労働者は雇用者全体の約38%というデータもあります。韓国では非正規雇用は50%以上ともいわれていますし、スペインでは4人に1人が失業者だそうです。こうして世界的な経済の構造変化、時代の流れを考えてみると、自己責任だけでは就職難や低賃金を語る事はできない気がします。もちろん、だからといって自己責任を放棄するわけではありませんが、少なくともうつ病になるほど悩む必要はないはずです。

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