従業員を搾取するブラック企業のカリスマ社長

つい最近某企業が残業代一部未払いの件で世間を賑わしていましたね。同企業の社長はメディアへの露出が多く、自宅の豪邸が紹介されたりして、成功した人物として注目と尊敬を集めていました。

 

ところが、報道された事件が事実だとすれば、その成功や贅の限りを尽くした豪邸は企業の従業員を搾取して得たものだったという事になります。もちろん、成功や贅沢は社長自身の力によるものが大きいとは思いますが、企業として従業員を雇う以上は法を遵守して活動する必要があります。労働基準法を無視して精神論や根性論を振りかざして労働者を搾取して良いわけがありません。

 

こんな事は世間一般では百も承知の事実なのですが、とはいえ実際に法を守っているかはどの企業も疑わしい所です。残業代を払わない企業は幾らでもいるでしょうし、休憩時間もほとんどない職場も多いでしょう。労働条件に関して異議を唱えれば中小企業ならすぐに解雇、降格、左遷といった処分がされるでしょうし、労働者そうした処分を恐れてそもそも何もいう事はできないのが通常です。

 

さて、こんな不毛な議論をしても仕方ないのですが、少なくとも一つ指摘したいのはマスコミの報道に気をつけたいという事です。同企業の社長は事件が発覚するまでは成功者、カリスマ、人気者といったイメージでマスコミに扱われており、視聴者もそうしたイメージを持っていたはずです。某全国チェーンの社長も以前はメディアの露出が多くそうしたイメージで扱われていましたが、実際には同社の従業員は過酷な労働環境に置かれていました。これからはメディアで成功者とされる社長がもっともらしい事をいっても、果たしてその裏には不正や犠牲といったものがないか気を配る事も必要ではないでしょうか。

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